EPとLPの違いとは?アルバム形式の基本を解説

音楽配信サイトでよく見かける「EP」や「LP」という言葉。でも、その意味を正しく理解していないアーティストも少なくありません。

EPとLPの違いとは?

もともとEP(エクステンデッド・プレイ)とLP(ロング・プレイ)の違いは、レコードの物理的な制限に由来していました。EPは3〜6曲収録で約20分、LPは7〜12曲収録で約40分の再生時間が一般的でした。


しかし現在では、ストリーミングプラットフォームの登場によって、フルアルバムと短めのEPをリリースすることの意味やニュアンスは変化しています。

本記事では、EPとLPそれぞれの再生時間や収録曲数といった具体的な違いを解説していきます。

さらに重要なのは、それぞれの形式をリリースすることの意味の違いを掘り下げることです。

EPとは?

EPはもともと10インチのレコードに刻まれており、片面あたり10〜15分、合計で20〜30分の再生時間を持っていました。

再生時間の違いはレコードの回転速度に影響され、33回転(RPM)のレコードは、45回転のものより音質はやや劣るものの、わずかに長い再生時間を提供しました。
現在では、ストリーミングプラットフォームもこの音楽業界の伝統を受け継ぎ、再生時間の長さによってアーティストのリリースを分類しています。

SpotifyやApple Musicなどの配信サービス上で、3〜6曲または20分以内の再生時間のリリースは常にEPとして分類されます。

LPとは?

LPは常に12インチの33⅓回転(RPM)レコードに刻まれ、片面あたり約22分、合計で約44分の再生時間となります。

再生時間を最大化するため、LPの大半は33⅓回転でリリースされますが、稀に45回転でのリリースも見られます。

EPとは異なり、現在の多くのストリーミングプラットフォームでは、この種のリリースを「LP」と呼ぶことはほとんどありません。

その代わりに、この長さのリリースは通常「アルバム」と分類されます。というのも、オリジナルのLPの再生時間が、ビートルズによって確立された、テーマや物語性を共有する統一された楽曲集という「アルバム」概念の起源となったからです。

なぜEPをリリースすべきなのか?

EPは比較的短いリリースのため、一般的にはフルアルバムほど「本気度の高い作品」とは見なされません。その代わり、EPは自分のサウンドを実験的に試し、アーティストとしてのコンセプトを示す絶好の機会です。

多くのアーティストが採用している戦略のひとつに、年の初めにEPをリリースし、その後にフルアルバムを出すことで、大型リリース前に話題性と注目を集めるという方法があります。

新進気鋭のインディー・エレクトロニックアクト「The Dare」もこのリリース戦略を取り、2023年にデビューEPを発表し、2024年には批評家から高い評価を得てメジャーレーベルのサポートを受けたフルアルバムをリリースしました。

Spotifyのプレイリスト申請ルールを考慮しても理にかなっています。というのも、2作目でエディトリアル・プレイリストへの申請を行うには、まず1作目をすでにリリース済みである必要があるからです。

EPは新しいコンセプトを簡潔に提示する手段となるため、音楽キャリアのスタート時や、サウンドの転換やリブランディングを図る際にEPをリリースするのが効果的です。

なぜLPをリリースすべきか?


LPのリリース(一般的にはフルアルバムのリリース)は、より本格的なアルバム発表を意味し、幅広くありながらもまとまりのある楽曲群で構成されます。

このようなリリースには、通常より多くのマーケティング予算が割かれ、アーティストが自分を世界にさらけ出すような「代表作」として受け取られがちです。

EPが成功した場合や、特定のリスナー層から注目を集めているなら、LPをリリースすべきです。

自分のサウンドやストーリーのあらゆる側面を表現する、より長く完成度の高いリリースを制作することで、ファンとのつながりを深め、アーティストとしての物語を築くことができます。

EPとLPの違いは重要ですか?


驚くことに、今でもEPとLPの違いは重要です! 現代ではその意味がレコードの物理的な制限と直接結びつかないとしても、リリースの長さはアーティストがサウンドをどのように発展させているかを示しています。

さらに、Spotifyなどのストリーミングプラットフォームが音楽のパフォーマンスをどのように評価するかを考えると、EPとして出すかLPとして出すかを慎重に検討することはこれまで以上に重要になっています。

とはいえ、何らかのリリースを計画しているのであれば、音楽をストリーミングプラットフォームに届けるためのディストリビューションサービスが必要です。

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